早期発見・早期治療を心がけて
むし歯治療、むし歯に伴う根管治療、歯周病治療、入れ歯の調整や作製を行います。たかがむし歯一本などと侮らずに、早期発見、早期治療を心がけて頂き、定期的な検診をお勧め致します。
歯周病は今や生活習慣病のひとつとも言われ、歯周病は放置しておくと全身疾患を引き起こす引き金にもなりかねない病気です。
当院ではできるだけ歯を残す治療を心がけております。
再発や放置は非常にリスクが高いです
むし歯や歯周病を治療したにもかかわらず、その後に再発する方が多くいらっしゃいます。
その原因の多くは、不十分なブラッシングや定期検診を行っていることなどが関係しています。また、被せ物や詰め物の寿命は平均で5~10年といわれており、治療後の放置も再発リスクを高める原因のひとつです。
むし歯や歯周病は自然には治らず、放置していると進行していきます。重症化している場合は抜歯も必要です。永久歯は一度失ってしまうと、二度と生えることはありません。
たとえ症状を放置していたとしても、「自分はもう手遅れだ」と思わないでください。気づいたからこそ歯科医院を訪れ、今からできる治療や予防と向き合いましょう。そして、健康な歯と歯茎を手に入れられるように、当クリニックがサポートしてまいりますので、どうぞ安心してお越しください。
むし歯について
むし歯は以下の3つの要素から時間が経つとできると言われています。
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歯質
歯質によっても、むし歯リスクが異なります。歯質が弱い場合は、再石灰化を促進するフッ素の塗布や、よく噛んでだ液の分泌を促進するなどで歯質の強化をめざしましょう。
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細菌
キシリトールガムやフッ素入り歯磨き粉には、むし歯菌の活動を抑える働きが期待できます。また、歯科医院で歯垢(プラーク)や歯石を除去するなど、定期的なメインテナンスも継続しましょう。
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糖分
食後や間食後にお口の中は酸性状態になり、糖分が残っているとむし歯のリスクが高まります。栄養バランスのとれた食生活を心がけ、甘いお菓子やジュースなどは控えるなど、糖分の摂りすぎに注意しましょう。
むし歯菌と歯周病菌の違い
むし歯菌の代表ミュータンス連鎖球菌はグラム陽性の通性嫌気性球菌(少しの酸素があっても生存可能)で、唾液や飲食物中に含まれる糖分を栄養源とする歯周病は病状によって菌の顔ぶれが異なります。その代表格のPorphyromonas gingivalis やPrevotella intermediaはいずれもグラム陰性の偏性嫌気性菌(酸素が存在すると死滅する)桿菌で、プラーク中にある
むし歯の進行と症状
- C0
初期のむし歯
この段階であれば、削らずに健康な状態に戻すことができます。歯に穴が空いていないので、フッ素やキシリトールを利用しつつ、正しいブラッシング方法を修得することで、歯を再石灰化させることが可能です。
- C1
むし歯の始まり
歯の一番表層のエナメル質が溶け始めます。歯の表面に穴が空き、黒っぽい色をしています。痛みはほとんどありませんが、冷たいものを飲んだ時にしみる事があります。この段階で気がつき、治療をする事ができるのが良いといえます。
- C2
象牙質のむし歯
この状態までむし歯が進行すると、冷たいものがしみたり、甘いものがしみてきます。むし歯の進行スピードはこの段階から早くなってきますので、早急な治療が必要になります。健康な歯を削らないように細心の注意を払いながら治療を行い、詰め物を入れる必要があります。
- C3
歯髄炎
むし歯が神経(歯髄)まで到達した状態です。この段階までむし歯が進行すると、大きな痛みが襲ってきます。歯の神経が残せる状態か、そうでないかを見極めますが、残せない場合は神経を取り除く治療(抜髄)や被せ物(クラウン)が必要になります。
この段階で行う治療を根管治療といいます。 - C4
歯の抜歯
この段階までむし歯が進行してしまうと、概ね抜歯になります。歯の神経が死んでしまっている状態ですので、痛みを感じることがなくなります。むし歯により歯は溶かされてしまい、ほとんど残りません。
放置しておくと、むし歯菌が血管を通じて全身にまわり、全身疾患になってしまうこともあります。
むし歯の予防について
歯科医院での予防
「むし歯や歯周病があるから予防が必要」ではなく、予防はすべての方に必要な考え方です。「予防は自分に関係ない」と思わず、ご自宅でのケアや歯科医院で行う定期検診などを通じて、むし歯や歯周病に負けない健康なお口づくりをめざしましょう。
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PMTC
PMTCとはむし歯や歯周病の治療としても行う処置です。歯石除去やクリーニングを行い、口腔内の細菌量を減らします。
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スケーリング
歯に付着しているプラークと歯石を除去することです。専用の器具を使いますのでブラッシングで落としきれない歯石をスケーリングでしっかり取っていきます。
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ブラッシング
ブラッシングの習慣は皆さんにもあると思いますが、むし歯・歯周病を予防するための正しいブラッシングが出来ていない方が多く見られます。当院では正しいブラッシング方法をしっかり指導します。
歯周病について
歯周病は日本において、成人の約80%が感染しているという病気です。初期の段階では痛みなどの自覚症状がほとんどなく、気づいたころにはすでに重症化しているケースがほとんどです。最悪の場合、抜歯が必要になる恐れもあります。 また、歯周病はお口の中だけにとどまらず、脳梗塞や心筋梗塞、糖尿病などの全身疾患のリスクを高めます。妊娠中の場合は、歯周病菌により子宮の収縮が強まり、早産や低体重児出産に注意が必要です。 生活習慣の改善や日々のセルフケア、歯科医院での定期的なメインテナンスなどを心がけ、歯周病からお口と全身の健康を守りましょう。
歯周病と全身の関係
糖尿病
血糖値が高い状態が続きやすい糖尿病の患者さんは、血管がもろくなりがちです。そのため、お口のケアが不十分だと歯茎に炎症が起こりやすく、放置により歯周病の重症化リスクが高いといわれております。
心臓病
歯周病菌が原因で血管内に血栓が作られ、それが詰まると心臓病の原因になります。心臓の血管の細胞を阻害するため、動脈硬化や大動脈瘤の患者さんの細胞を検査すると、歯周病に関連する細菌が多く検出されています。
早産
妊娠中の歯周病による早産や低体重児出産のリスクは、歯周病でない場合に比べて約7倍にも高まります。特に歯周組織の60%以上がダメージを受けている場合は、特に注意が必要です。
肺炎
細菌を含む唾液が誤って気道(気管支)に入り込むと、誤嚥性肺炎(嚥下性肺炎)を引き起こす恐れがあります。高齢の患者さんは喉の筋肉が衰えがちで、嚥下力(飲み込む力)が低下し、誤嚥を引き起こすのです。誤嚥性肺炎を発症した患者さんの肺からは、歯周病に関連する細菌が見つかるケースも多く、歯周病と肺炎は関係しているといえます。
歯周病の進行と症状
- Step01
軽度
歯ぐきに炎症が起き、歯との間「歯周ポケット」が深くなります。痛みはまだありませんが、ブラッシング時に出血することがあります。
- Step02
中等度
炎症が深まり、歯周病菌が顎の骨にまで達しています。歯周ポケットが深くなり、歯はグラグラしはじめます。
- Step03
重度
顎の骨が半分以上溶けています。
歯周ポケットがかなり深くなり、歯はグラグラに。歯ぐきからは膿が出て口臭も増します。ここまでくると、最終的に歯は抜け落ちてしまいます。
歯周病の予防について
歯周病の予防には、まず歯垢(プラーク)をお口の中に残さないことが大切です。毎日の歯磨きはもちろん、歯科医院での定期検診で歯垢や歯石を除去してもらいましょう。それでも歯周病になった場合は、専門的なクリーニングやブラッシング指導の再確認、かみ合わせの調整などを行い、歯周病の早期回復をめざします。
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PMTC
PMTCとはむし歯や歯周病の治療としても行う処置です。歯石除去やクリーニングを行い、口腔内の細菌量を減らします。
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スケーリング
歯に付着しているプラークと歯石を除去することです。専用の器具を使いますのでブラッシングで落としきれない歯石をスケーリングでしっかり取っていきます。
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ブラッシング
ブラッシングの習慣は皆さんにもあると思いますが、むし歯・歯周病を予防するための正しいブラッシングが出来ていない方が多く見られます。当院では正しいブラッシング方法をしっかり指導します。
知覚過敏について
歯の表面は非常に固いエナメル質で覆われており、周囲の刺激を遮断して歯髄(神経)を保護しています。 しかし、エナメル質が欠けたり歯茎が下がったりすると、内側にある象牙質が露出してしまいます。象牙質は神経に近く、象牙細管(象牙質にある細かな管)を通って刺激が神経に伝わりやすくなるのです。冷たいものや酸味があるものを口に含んだとき、風が当たったとき、歯ブラシを当てたときなどに痛みが生じる場合は、「知覚過敏(象牙質知覚過敏症)」の疑いがあります。 知覚過敏による痛みは多くが一過性(数秒程度)です。一方、痛みの強さは歯の状態も関係しており、個人差があります。
知覚過敏の原因
かみ合わせ
睡眠中やストレスなど、無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりが強くなることがあります。その結果、かみ合わせのバランスが崩れる可能性があるのです。歯ぎしりや食いしばりなどの強い力により、歯の歪みや歯茎に大きな負荷がかかります。エナメル質が欠けてしまうと象牙質が露出し、刺激が神経に伝わって知覚過敏を引き起こす原因になります。
歯磨き
歯を磨く力が強すぎると、エナメル質がすり減る原因になります。また、歯茎を傷つけて下がってしまうと、象牙質が露出して知覚過敏の症状を引き起こしやすくなります。
歯周病
歯周病が原因で歯槽骨が破壊されると歯茎が下がり、歯根が露出します。歯根は象牙質の周りをセメント質が覆っていますが、エナメル質よりも軟らかく薄いという弱点があります。そのため、セメント質が欠けると象牙質が露出し、知覚過敏につながるのです。
プラーク
知覚過敏の直接の原因ではありませんが、プラークに含まれている細菌が放出する酸により、痛みを誘発する恐れがあります。また、細菌が増殖していると歯の再石灰化が阻害され、歯の丈夫な状態を回復できずに知覚過敏が長引く原因になります。
知覚過敏の治療
知覚過敏の原因、症状の程度は個人差がありますが、基本的には知覚過敏となっている原因を取り除く治療、具体的には知覚過敏と診断した場合、以下のような治療法を行います。
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歯周病の治療
知覚過敏の原因に歯周病が関係している場合は、早期の治療が必要です。歯茎が下がり、象牙質がさらに露出する状態を避けるためにも、進行状態に合わせて早期回復をめざします。なかには、抜歯が必要になるほど悪化している症例もあるため、違和感を放置しないことが大切です。
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レーザー治療
露出した象牙質にレーザーを照射すると、象牙細管に刺激が伝わるのを防ぎます。知覚過敏の症状を抑え、より効果的な改善が期待できる治療法です。
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ナイトガード
「歯ぎしり」は、知覚過敏の原因の1つです。歯ぎしりによるエナメル質の損傷や、歯茎が下がり象牙質が露出していることなどが関係しています。 ナイトガードと呼ばれるマウスピースを睡眠中に装着していただき、エナメル質の損傷や歯周組織の破壊を抑制など、知覚過敏の改善をめざします。
よくあるお問い合わせ
Q1 歯科医院へ通う頻度はどのくらいが適切ですか?
歯周病の治療としては下記頻度が望ましいです。
軽度・・・半年から1年 定期検診を兼ねて。
中度・・・2カ月毎(健康保険で再診内)
重度・・・2週間から1カ月
Q2 きちんとケアしていても歯科医院に通うのは必要でしょうか?
1年毎に検診を兼ねてスケーリングを受けていただくのが理想的です。
Q3 歯磨き以外に予防でできることはありますか?
含嗽薬(うがい薬)使用、歯ぐきマッサージがございます。
Q4 歯周病の対策はありますか?
歯の健康を保つためには、毎日のブラッシングが大切です。小さなヘッドと細い毛先の歯ブラシを使い、歯周ポケットを注意深く磨きましょう。歯磨き粉は研磨剤が少ないものを選び、歯茎をマッサージすることも役立ちます。定期的な歯科医院でのメンテナンスも重要で、できれば月1回以上来ていただくのが望ましいです。歯垢や歯石を取り除いて歯周病を予防しましょう。含嗽薬の使用もおすすめです。
Q5 歯周病の治療はどんな事をしますか?
歯周ポケットのお掃除です。
主に超音波スケーラー、ハンドスケーラー(手用スケーラー)を使います。
歯槽膿漏にはレーザーを使う事もあります。
Q6 どんな人が歯周病になりやすいですか?
口呼吸のくせのある方、耳鼻咽喉の病気のある方、タバコを吸う方、ストレスを溜めて歯ぎしりする方、生活習慣が乱れやすい方…などです。
Q7 普段の生活で気をつける事はありますか?
生活習慣病の1つでもありますから、食生活と睡眠、その睡眠前の歯磨きが まず一番です。
あと 歯軋り食いしばりが無いか 気をつけてみて下さい。
歯が揺らされると歯周炎と同じ症状起こります。
Q8 喫煙、飲酒と歯周病の関係はどんなことがありますか?
飲酒については 直接ではなく間接的に飲酒後の歯磨きがおろそかにならなければ特に心配はないと思います。つい寝落ちしてしまわないように気を付けて下さい。
酒量は適当にしていただきたいと思います。飲酒による高血圧・糖尿病などは間接的に他の疾患同様に歯周病を促さかねません。
喫煙は近年循環器、呼吸器疾患などの原因とされタバコを吸う人と吸わない人とでは3倍の重症化リスクの差があると言われています。
喫煙により歯周病菌と闘う白血球の機能が低下し、血管収縮によって血流低下や酸素不足になります。
歯周病菌は酸素を嫌がる為、歯周病菌にとっては繁殖しやすい状態を作ってしまいます。
あとは、タバコのヤニが原因で口臭・味覚障害が起こります。
ニコチンなどの有害物質を体内に取り込む事で、免疫力が落ち細菌感染である歯周病が進行するとされています。
Q9 グラグラの歯が戻ることはありますか?
歯周病によって減った顎の骨は戻りません。
ただ治療する事で歯周の炎症が治まり、歯茎が引き締まりるとグラつきがましにはなります。
Q10 歯周病は完治しますか?
出血・炎症など無くなればひとまず完治でしょう。
ただ、歯周病は加齢に伴うものでもありますからその後も定期的なメンテナンスは欠かさず受けて下さい。